苔のカエルの雑記録

~ここは関東のとある限界集落~山間の田舎暮らしをつづっています

サワゴケは難しい

茶色くなる

最近、サワゴケを育てはじめた知人から「苔が茶色くなってしまった」と相談を受けました。

枯らしてしまったのだろうか、とその知人は心配そうですが、それは特に異常ではないとアドバイスしました。

サワゴケは普通に育てていても、この時期(初夏)には全体が茶色く枯れたようになります。完璧な温度と湿度の管理をした場合はわかりませんが、かなり気を使って育てていてもサワゴケは茶色く変色してしまうのです。

ほかの種類の苔では、(雑な管理をした場合を除いて)ここまで激しく茶色になってしまうものは、私の知る限りないような気がします。サワゴケはそういう点では園芸植物として難しい苔だと言えると思います。

※なお、水やりが適切でなく、サワゴケが蒸れてしまった場合も茶色く変色してしまうことがあります。これは苔がダメージを受けています。

自然のサワゴケ

では、野生で自生しているサワゴケはどうなのかというと、やはり茶色に変色します。

これが今の時期の、自生しているサワゴケの画像です。

蒴(玉の部分)は緑色をしていますが、苔の本体部分は茶色く枯れたような見た目になっているのがご覧いただけるかと思います。

自然に生えているサワゴケも、(少なくとも私の住んでいる地域のものは)ほとんどのものが、この時期には一度、このように変色します。

とはいっても、これは枯れた(苔全体が死んでしまった)わけではありませんのでご心配なく。適正に管理を続ければ、緑色の新芽が出てきます。

これが我が家のサワゴケの現在の様子です。茶色に変色した先から、きれいな緑色の新芽がすでにだいぶ伸びてきています。つまり茶色くなるのは、世代交代というか新陳代謝というか、まあ、そういうことなのだと思います。

ただ、茶色く変色した部分は、カビが生えやすいので要注意です。カビは苔を枯らします。カビに侵されたものを放置すれば、これは本当に枯れてしまい、終わってしまいます。カビが出たときは、殺菌剤で適切に処理を行いましょう。