山苔
育てている苔を紹介するシリーズ。
第4回目はホソバオキナゴケです。
少し薄緑のきれいな外観を持ち、日本庭園を造る材料として古くから使われている苔です。半円球型のコロニー(群生)を形成し、びっしりと繁茂するとビロードのようにも見えます。
なお、写真のものは、移植してそれほど時間が経っていないため、まだちょっと寂しい感じです。成長は遅い部類の苔といえます。
※他人の所有地にある苔を無断で採取することは違法ですので、ご注意ください。
ホソバオキナゴケというちゃんとした名前がありますが、園芸では、近種のアラハシラガゴケと区別されずに「山苔」という名前で売られていることが多いようです。この2種はよく似ています。
特徴と育て方
山間の杉の木の根元に群集していることが多い苔です。朽ちている倒木に生えていることもあります。一日のうち数時間日の射すところや、林の中で木漏れ日があるところなど、半日陰がこの苔の好む場所です。
ジメジメした環境は好みません。雨が直接あたるのも嫌います。やや乾燥していて涼しいところがいいようです。直射日光はある程度は大丈夫ですが、長時間は当てないようにすることが大事です。室内のテラリウムで育てることもできます。
適度な湿気があれば育つので、水やりはそれをふまえて、少し乾燥気味な環境を保つように行うとうまく育ちます。乾燥すると白っぽくなってしまいますが、枯れたわけではありませんのでご心配なく。水を与えるとまた緑色に戻ります。