マンネングサ
この植物をご存知でしょうか?
何だか苔のようでもありますが、苔の仲間ではありません。セダムといいます。多肉植物です。和名ではマンネングサ(万年草)と呼ばれています。
コウヤノマンネングサやフジノマンネングサという名前の苔がありますので、何だかややこしいですね。写真はメキシコマンネングサという名のセダムで、我が家の周りにたくさん自生しています。
セダムは多肉植物ですが、ご覧のように苔のように見えなくもありませんので、私の知人などはずっと苔だと認識していたようです。そう思い込んでいる人も世の中には案外多いのではないかと、私は思ったりしています。
前述しましたように苔の仲間にマンネングサの名を持つものがあるので、よけいに混乱しやすくなります。自生している所も、砂地だったり、岩の上だったり、コンクリートの隙間だったり、道路脇だったり、と苔に似ていなくもありません。
こんな感じに道路脇に群生しているのです。勘違いするのもよくわかるような気がします。
違いを確認
メキシコマンネングサを試しに引き抜いてみると、根があるのが確認できます。
※引き抜いたのは、我が家の庭に生えているものです。
これは確かに一般的な植物の根です。苔には仮根はありますが、一般の植物でいうところの根はありませんので、セダムが苔でないことは、このことでよくわかります。
また、メキシコマンネングサは6月のこの時期に黄色い花を咲かせます。
星形のかわいい花です。
苔は花は咲かせませんので、このことからも両者の違いを確認することができます。
乾燥には、かなり強い
メキシコマンネングサは、植物にとって条件の良くないと思われる乾燥し荒れた場所でも、なんなく増殖します。
育つのに水はもちろん必要ですが、強い日差しの降り注ぐ場所でも問題なく、かなりの乾燥にも耐えることができます。このあたりはメキシコマンネングサを含むセダムが、葉や茎に水を溜め込める多肉植物であることが大きいのだろうと思います。同じ多肉植物に属するサボテンを考えれば納得ですね。
逆に、セダムは日陰で水はけの悪い場所は好みません。庭のグランドカバーにセダムを繁殖させたい場合は、そこに気を付ける必要があります。しかし、そのような場所さえ避ければ、水やりに対して神経を使う必要がなく、放っておいても大抵は元気よく育ちます。むしろ過度な水やりは枯らす原因となりますので、ご注意を。