苔のカエルの雑記録

~ここは関東のとある限界集落~山間の田舎暮らしをつづっています

雨の後

一昨日の雨は、畑の作物にとって恵みの雨になりました。

ここのところ長期間の日照りで、かなり乾燥が進んでいましたからね。我が家の周辺では沢の水がほとんど干上がりかけていました。

畑の主役

現在、我が家の畑の主役はスナップエンドウです。

雨が降り、その成長に拍車がかかったようです。

本当に次々と生ります。食べきれないほどの量です。

昨日は、レストランを経営している弟がたくさん収穫していきました。

ふと見ると、畑の隅にあるパセリも絶好調です。

パセリは栄養が豊富なので積極的に利用したいところですが、食べ過ぎは体に害もあるようですので注意が必要とか。というか、そもそもパセリは基本的に脇役。むしゃむしゃ食べる野菜ではありませんし……。

 

苔を育てる 2

ハイゴケ

絨毯のように一面にびっしりと生え揃うほふく性の苔、それがハイゴケです。

うまく育成すれば、このような感じに育ちます。

比較的乾燥にも強い苔で、盆栽等の園芸に利用できるほか、庭のグランドカバー用植物としても使えます。

人気の高い苔ですね。

撒く

ハイゴケは平面的に拡がっていく、ほふく性の苔ですから、本体の苔を細かく刻んで土の上に撒いていく方法の「まきゴケ」を用いるのが効率の良い増やし方です。これならば元の苔が少量でも広範囲にハイゴケを繁殖させることが可能です。

※上の写真のようにシート状に育ったものを移植して増やしていく方法もあります。これならばすぐに苔を利用できるので、庭のグランドカバーにするような場合にはそちらの方法をとる場合が多いようですが、当然に元の苔が大量に必要です。このようにシート状の苔を移植する方法を「はりゴケ」といいます。

撒く苔は、私がいろいろと試した結果では、2mm程度の大きさに切り分けるのが成長と効率という点で最適のように思います。また、茎と葉を分けたほうが育った時の大きさが揃いますが、それを気にしないなら混ぜてしまっても成長に問題はありません。

土は園芸用の赤玉土をメインに使用し、砂や燻炭等を混ぜて使っています。庭や畑の土でも育ちますがカビが出ることが多々あります。

秋に撒きゴケした場合は、春の終わりから初夏にかけての今頃の時期(もちろんその年の気候にもよりますが4月中頃~5月)に新芽が勢い良く伸びてきます。(暖かい地方ではもう少し早いかもしれません)

気温が高くなってから(日中の気温がおよそ20度以上になるころから)の撒きゴケであれば、撒いた苔の大きさや置かれている環境にもよりますが概ね1ヶ月程度でこのくらいには育つようです。

順調に成長が進めば、次第に下の写真のように苔の密度が濃くなってきます。

密度が濃くならない場合は、撒いた苔の量が少なかったのかもしれません。その場合は、細かく切った苔を更に撒くことで、成長に多少のばらつきは出てしまいますが、対策をすることができます。

なお、気温が高すぎる盛夏は、苔を撒いても上手く育たないというのが私の印象です。夜も温度が高いので水の管理が難しいからかもしれませんし、日中の高気温に新芽が耐えられないのかもしれません。撒くなら春と秋がいいようです。

また、言うまでもないかもしれませんが、真冬に苔を撒いても(屋外では)気温が低いので苔は成長しません。

水やり

前述の通り、ハイゴケは乾燥に強いタイプの苔です。小さいうちは過度に乾燥しないよう水分管理には注意をしなければいけませんが、大きくなったらそれほど頻繁に水やりをする必要はありません。というか屋外に植えてあるものならば、異常に長期間雨が降らない場合を除き、自然の降雨に任せておけば大丈夫です。カラカラに乾燥してしまっていても大抵の場合、水をたっぷり被れば元通りになります。

ですが、成長を促進させたいなら、ある程度乾燥が進んできたときには全体がざっと湿る程度の適度の水やりをした方が良いようです。

その水やりのときに注意したいのは、苔が蒸れないようにすることです。具体的に言えば日中の陽がさしている時間に水を掛けるのはNGです。また、朝方に水をやるのも注意が必要です。苔が水分を多分に含んだまま強い陽光に晒されれば当然に蒸れます。

蒸れるとその苔は大きなダメージを負います。乾燥よりも、この蒸れの方がハイゴケには致命的です。

水やりは夕暮れ時、これが基本です。

 

 

苔を育てる 1

新年度に入り数日たちました。

いつの間にかもう4月という感じです。

我が家の周辺のソメイヨシノは、昨日あたりから散りはじめました。

新年度に入ったので、育てている苔について、これから私なりの育て方や試みの報告などを不定期ですがこのブログで綴っていきたいと思います。

シノブゴケ

最初はシノブゴケです。

大型のトレーに晩秋に撒きゴケして、冬を越した状況がこちらです。

暖房設備のない室内に置き、ビニール袋を被せて多湿の環境におきました。

真冬には朝の気温が氷点下近くまで下がり、昼は概ね10℃くらいになる環境です。

水やりに関しては土が乾いたら霧吹きで湿らす程度にしました。

シノブゴケについては、撒きゴケで育てる場合はビニール袋等を被せて高湿度を常時維持しないと、ほとんど成長しないというのが私の経験からの印象です。

写真の大きさくらいに育ってからは、ビニール袋を開け、風を通す時間を多くしていきます。

こちらは、前出のものより少し早く蒔きゴケしたシノブゴケです。

葉がだいぶ出揃ってきているのがわかります。

こうなるともうビニール袋は必要ないでしょう。

暖かくなってきたので、多湿の環境はカビの発生リスクを高めます。その点からもビニール袋は外します。

ただ、シノブゴケは比較的多湿を好む苔なので、うっかり水やりを忘れてしまうと一気に萎れてしまいます。苔は萎れても水を与えれば簡単に復活する場合がほとんどなのですが、写真のようにまだ若いものは壊滅してしまう場合もあります。水分管理には注意していきたいところです。

 

 

 

春の苔

彼岸になり朝晩はまだ寒いものの、やはり日中は陽気が春らしくなってきました。

都内をはじめ、熊谷などからもソメイヨシノの開花が聞こえてきています。

標高の高い我が家の辺りではソメイヨシノが花を開かせるのはもう少し先でしょうが、それでも冬から本格的な春への変化はしっかりと感じます。

苔の様子

春になり花もいいですが、やはり苔が気になります。

一週間前くらいから、我が家で育てている苔の様子も変わりはじめています。

これはトレーで育てているハイゴケです。

茎が急に太くなった気がします。

丈も伸びてきたようです。

こちらは秋に撒きゴケした、シノブゴケです。

まだ弱々しいですが、新芽が出ていますね。

朝晩の寒さ、それと乾燥に気をつけないといけません。

これは昨年の晩夏に移植したスギゴケです。

部屋の中の密閉容器で育てています。

写真の右部分の大きいものは移植したもので、左部分の小さいものはそれらから胞子によって増えたものです。

左の若い部分は、ここ数日で急に大きくなりました。

こちらは、このブログでよく紹介している砂利だけ育成のサワゴケです。

よく見ると、小さな新芽がたくさん出ているのがわかります。

これも水分管理が大事な時期です。

これは別のサワゴケです。

室内の密閉容器で育てているものですが、やはり密閉容器の場合は、ひょろ長い外観に育ってしまいます。

すでにタマゴケ科(サワゴケはタマゴケに近い種です)の特徴である球形の朔が新しく出ています。やはり、この蒴は良いですね!

見た目はちょっと弱々しい感じですが、しっかりと丈夫に育っているようです。

縁側で気づく

2月も今日で終わりです。つまり2023年がすでに2カ月過ぎ去ったということになります。月並みな言葉になってしまいますが、月日の経つのは早いと改めて思います。

そして今日はとても暖かい!朝からとても過ごしやすい陽気です。

お昼の時点で庭の温度計が14℃を指しています。

近くの沢では、ヤマアカガエルが競うように鳴いているのが聞こえます。まさに春を感じさせる一日です。

縁側で気づきました。

冬至のころには縁側の奥にある座敷にまでしっかりと差し込んでいた陽の光が、すでにそれを隔てる障子にすら届かなくなっていたのです。

思わず歩みを止めました。

いつの間にか、こんなにも太陽の角度が上がってきていたのです。

そういえば、外で作業をしていると、直射日光が日増しに強くなっているのを感じます。

明日から3月。まだ寒い日もあるでしょうが、確実に春は近くまで来ています。

苔を外に

2月も後半となり、太陽の光が強くなってきたのを実感できるようになりました。

気温もある程度上がってきて、部屋で越冬させていた苔を少しずつ外に出していくのにもいい季節です。

でも、室内で育てていた苔を、急に長時間陽光に当ててはダメですよ。2月末の太陽の光でも強いダメージを受けてしまいます。

また、この時期は乾燥もまだまだ強いので(関東では)、外に出すときはその点も要注意です。

 

これは昨年のこのブログでもちょっと紹介した、大粒の砂利だけを使って育てはじめたサワゴケです。室内で秋から冬を越して、芽がこれだけ大きくなりました。

少々見ずらいですが、中央にある大きいものの他にも面全体にサワゴケの芽がでています。いい状況のようです。砂利だけでもいけるようですね。

こちらはトラノオゴケです。

秋に株分けし、室内で育ててきたものですが、こちらもいい感じで育っています。

今日は、シートで適度に遮光をして、この二つを2時間ほど外に出してみました。

 

今年もセツブンソウが咲きました

我が家の庭の一角に自生しているセツブンソウが、今年も花を咲かせました。

今日は薄日がさしてはいますが風が非常に冷たく、昼頃でも気温が3℃ほどしかありません。まさに真冬の寒さです。日陰では先日の雪がまだ少し残っています。

そんな現状ですが、セツブンソウは、早春に咲く花。冬の終わりを告げる花でもあります。

まだまだ寒さが厳しいですが、確実に春に近づいていることを、庭のこのセツブンソウを見て実感しました。